セクシャルバイオレットNo.1

大阪文化というのがすごく特殊で興味深い存在になったのは、やっぱり東京で大活躍する大阪出身の芸人さんたちの功績かもしれない。お好み焼、たこ焼き、串カツ、うどんとか。オレオレ詐欺の被害が大阪のおばちゃんたちにはほとんどなかったというのも大阪人の気質をあらわす一端なのかもしれない。阪神ファンが優勝すると道頓堀川に飛び込むことや、食いだおれ人形騒動とか、横山ノックさんが大阪府知事になったことなど、大阪らしいたのしい出来事がたくさんある。そんな派手でたのしい側面ばかりがクローズアップされているが、一方では大阪にはブルースの文化というのがあると思う。憂歌団河島英五さん、上田正樹さんやらこの桑名正博さんがそうなんです。ブルースとひとくくりはおかしいとは思いますが、大阪の歌はどことなく哀愁が漂っている。『哀愁トゥナイト』という歌もありますが、あえて『セクシャルバイオレットNo.1』を取り上げると、歌詞の意味ははっきりいってまったくわかりませんが、盛り上がるいい曲ですよね。