カンコン

もともと中華料理だろうと思うんですが、東南アジアの島嶼部ならどこに行っても大抵はカンコンで通じる。空心菜炒めのこと。ここ数年でほぼ日本でも馴染みの料理になった。アジア旅行に日本人がたくさん行ったこととアジアからたくさんの人々が日本に来たことなんだろうと思う。今では普通のスーパーに空心菜は並んでいる。大抵はニンニク炒めにするんですが、タイではこれに唐辛子をたくさん入れて炒める。これもうまい。タイ語で『パッパッブン』とか『パッブンファイデーン』というが、『パッ』は「炒める」、『パッブン』が「空心菜」のことで、『ファイデーン』は「赤い火」という意味。空心菜を炒めるときに中華なべで強力な火力でサッと炒めるんですが、材料をバッと入れて大きな炎が立ち上がるからなんです。タイレストランで働いていたときはオープンキッチンだったのでタイ人のコックさんにショーみたいに炎を大きく出させていました。お客さんの恐れおののきつつも喜んでいる姿が楽しかったです。