さようなら。
メモとして書き留めておく。
いつかオレが死んだら見る者が見ればいい。
母親はオレの存在がうっとおしいようだ。
一度脳梗塞で倒れてるんだから、いつ再発するかわからないのに…。
今までは父がいたから、
お互いに憎みあってたとはいえ、生存確認ができた。
父が死んだのだから…、もうそんな歳なんだから…。
本当に心配してるのはオレだけなのに…。
お金のことで迷惑かけたのは事実だけど、
こんなに精神不安定で、病状も悪化していて、
本当に寿命を縮めているこの今に、
人生最大のピンチとも言えるこの今に、
なんどアタマをさげさせれば気が済むんだ!
プライドなんかもともとないけど、
恨みしか残らない。
100ヶ日のメールも送ったかどうかこうなると信じられない。
いろんなことがアタマをめぐってもう誰も信じられない。
姉や妹のように、
もう諦めてドライに接せるほどオレの神経は図太くできてない。
いろんな意味で器用でもないから。
だから、うっとおしいならオレから消える。
生んでくれたことには感謝して、
哀しいけど今までのことはなかったことにする。
オレはオレの人生を別れて歩みます。
あなたとの思い出は、
手を引かれて井田病院の坂を夜中に歩いたこと。
あなたはそのとき家出したんですよね。
あとは、友達のトミ君がお菓子をもらっても”ありがとう”を言わなかった、
という友達への悪口。
そして家を出るきっかけになった、
実家なのに”家賃よこせ”って言われたこと。
あなたは父と同等かそれ以上に無神経な発言が多かった。
わがままで世間知らずで、自分のことばっかり。
あなたとあなたの影響したまわりのおかげで、
親戚を失い、家族も失い、人としての行事や基盤も失った。
もうこれ以上あなたに振り回されたくない。
ついでに父との思い出も書いておく。
家族旅行で網代の保養所へ行ったときに渋滞にハマって、
裏道へ行くと言って山のほうに入ってさらに迷ったこと。
新町の帰りに17号沿いのどさんこラーメンに財布を忘れて
クルマで一緒に取りに行ったとき、
帰りにお店で買ってくれたサッポロポテトがしけってたこと。
家族がまだ少し幸せだったときのささいなこと。
こんな思い出でもオレには宝物だった。
さようなら。