魚の尻尾
3年ぶりくらいに懐かしい男から電話が来ました。
”タパ”っていうヤツで、出身はネパールのポカラ。
インド料理店時代に一緒に働いていたヤツです。
タパはとってもいいヤツで、しかもめちゃくちゃかっこいい。
今、葛飾区でお店やってるんだとか。
この前タパが久しぶりに実家に帰ったら、
お父さんが”○○さんは元気か?”って、
オレのこと言ってたんだとか。
1999年の7月に、オレはネパールを旅行しました。
行くことを伝えたら、タパは”オレにまかせて”って言って、
家族やら親戚やら、すんごいアチコチに連絡してくれたみたいで、
それこそ家族総出のものすんごいことになってしまいました。
当時の記録がまったく残っていないので思い出しながら…。
バンコク経由で行ったんですが、
空から見たカトマンズは、なんか”土っぽい”感じの、
なんというか、”遺跡”に降り立つような気分になったのを覚えております。
空港に着くと、外にはアジアの空港っぽく、たくさんの人だかりが…。
入国手続きを済ませて、観光客が多く滞在する”ターメル”ってトコへ。
いきなり道を水牛がふさいでいて、めちゃくちゃ渋滞してましたっけね。
テキトーに安宿を見つけてくつろいでから付近を散歩。
暗くなるとメシ、ってことで、
”水牛のモモ”(小龍包のようなもの)をつまみに、
”ツボルグ”ってビールを飲んでその日は終わりでしたね。
(※ツボルグは、調べたらネパールのビールじゃなくてデンマークの銘柄なんですね。)
それから確かニューロードってトコ始発で、ポカラまで6時間のバス旅。
途中休憩で初めてのカレー。
やさしい味の豆カレーにチャパティ。
アチャール(漬物みたいなもん)とダヒ(ヨーグルト)だったと思います。
うまかった。
ポカラについて宿探し。
確かリバーサイドってとこのレストランで休憩がてら探してたのかなぁ。
7月はオフなんで雲に覆われていてなにも見えませんでしたが、
ここら辺はシーズンになるとネパールの山々が目の前に見えてすごいんだそうです。
ここでタパのお兄さんに連絡をしたんだと思いますが、
知り合いの宿を紹介してくれて泊まったんだと思います。
庭のベンチにマリファナがフツーに置いてあったのを覚えてます。
翌日はお兄さんが実家に連れてってくれて、
タパ家のお父さんに会いましたね。
タパ家は4人兄弟でみんな男のこで、しかもみんなかっこいいんですが、
お父さんが一番カッコよかったんですよ。
”白い川”を上流の方に行ったんですが、めちゃくちゃ景色がすばらしくいいところでしたね。
お母さんが搾りたてのミルクでチーヤ(チャイ)を入れてくれたのを強烈に覚えてます。
生涯この一杯がおそらく最高のチャイと言えるほどおいしかったんですよ。
でもこっからはもう旅も折り返し地点。
あとはもう帰るだけって日の朝に、
ほぼ真上を見上げるとちょっとだけ、”マチャプチャレ”の先っちょが見えました。
(※マチャプチャレは、別名”魚の尻尾”という山。6993m)
長すぎるんでこのくらいにしときますね。
今日はタパの電話のおかげで、いいことを思い出しましたね。
今度、食べに行ってみるか。