夜光虫/柿沼宏・篠原とおる
続いての第14回は、
柿沼宏作・篠原とおる画の作品、『夜光虫』(小池書院漫画スーパーワイドより)です。
おそらく昭和51年9月のビッグコミックがコミック初出のようです。
下記、ストーリーは、”交叉死験”から。
サンスクリット病院に勤務する新人の美人女医、花岡朝美。
そして、己の性的欲望を満たすためなら患者をも犠牲にする汚い男・原島先生。
とある日、重症患者の”胃潰瘍の沢本”が吐血したが、
花岡は輸血の血液を間違い、
タイミングが遅くなったせいで死なせてしまう。
ところが、輸血血液の間違いは、
原島が己の”性的欲求を満たすため”にわざと仕掛けた罠だった。
重大な”医療ミス”を起こしてしまった花岡は、
原島に強請られ、一夜を共にするよう要求される。
『自分の欲望のために患者の生命まで道具にするなんて……
そんな医者はいないほうがいいのよ……』って、
というお話。
病院の腐敗を描くストーリーはわかりますが、
主人公の花岡がいろんな意味で”すごい”。
『あなたには法廷で裁きを受ける資格すらないわ…』
『私が裁いてあげる…病院では私が法律のすべてなのよ…』(※”私は法律…”より)
なんて言って、”凶悪犯”の患者を殺しちゃったりするんです。
現実にいたら、どっちも怖いですね。