失われたとき

今日は久々に実家に寄ってきました。もうずいぶん帰ってなかった。



空き地だったウチの前の土地に家が建っていました。



オレん家ははっきり言っていろいろとあったんでちょっと複雑なんです。



ホコリをかぶったオレの部屋。



家を出た6年前から時間が止まってしまってるようでした。



この6年の間にホントにいろいろとありました。



やせ細っちまって、親父も老けたなぁ。



あまりの弱々しさに”嘗て”の姿をもう思い浮かべることすらできませんでした。



賃貸マンションに引っ越してから、オレの歴史も薄っぺらくなってしまい、



いつしかいろんなことを忘れ去ってしまっていたようでした。





久しぶりに入った”オレの部屋”は”青春”そのものでした。



十代の頃、二十代の頃に考えていたことがこの部屋にはたくさん詰まっていました。



ふと今のオレを振り返ってみたとき、驚愕しました。



こんなはずじゃなかった、なんて絶対に言いませんが、



昔のオレは、今よりもずっと”デッカイ”ことを考えていたように思います。



”失った自分”と”失った時間”。



”時間”はもう取り戻せませんが、”自分”はまだ取り戻せる。



気づかないうちに小さくなってしまっていたオレの脳みそをまた膨らましてみせる。





なんか少し気持ちが落ち着いた気がします。