インドネシア

先週末、ビッグサイトで行われていた『エコプロダクツ展』に行って、偶然大学の恩師に会ってしまった。『インドネシア流エコ』の紹介ブースに、日本有数のバティック収集家として参加していたのだ。一般的な日本人のインドネシアに関する印象は、南方とか戦争とか、じゃがたらお春とか、デヴィ婦人だとか、そんなものでしかないが、世界的な観光地であるバリ島も実はインドネシアだ。日本とインドネシアとの関わりは意外と深くて、古くは『富山の薬売り』や『真珠採り』まで遡る。現在のインドネシア領はオランダが支配していた蘭領東インドの領域だが、圧倒的にジャワ人が多い中で難解なジャワ語ではなく簡単なインドネシア語という国語を作るきっかけとなったのは実は日本軍政時代の功績だった。独立戦争を一緒に戦った日本兵の話は以前に書いたと思うが、戦後賠償でインドネシアのインフラは整えられたといってもいい。特に演説を離島にまで聴かせたかったスカルノ大統領はテレビ網の整備に力を入れた。今のODAの仕組みと同じように日本のゼネコンがしゃしゃり出て行ったのも早かったし、なによりデヴィ夫人はこの副産物みたいなものだ。インドネシアの質素で伝統的な生活に比較して、社交界がどうたら、セレブだからどうだとか、その富はインドネシア国民に返還するべきだとオレ的に思っている。オレ的にある意味すごいんだが、素直に誇れない日本人にデヴィ・スカルノとヨーコ・オノがいる。