まぼろし温泉




今日はちょっといろいろ疲れたし、

天気もいいので原チャで奥多摩までエコツーリング。

ナナハンで行くのと燃費が約3倍違うんですよね。

CO2の排出量もですが、ガソリン今高いから…。

でもこのコースですと、ウチから高速でもないし、

そんなに遠くはないし。

幹線道路を避けて旧道で行けば十分なんですよね。






奥多摩湖はウチから一番近い宮が瀬湖と同じで、湖面がエメラルドグリーンで美しいんです。

また古いトンネルが多くて、道路も”昭和”っぽくて結構好きなんです。

やたらと建設する利権やら政治の思惑は置いといて、

奥多摩湖津久井湖、宮が瀬湖は、ダム湖の傑作なんじゃないかとも思ってたりします。

でもそこにはやっぱり、故郷を湖底に沈められた悲しい歴史もあるんですね。

奥多摩湖小河内ダムは戦前から計画されてたようですが、

いろいろあって竣工は1957年なんだそうです。






まぼろし温泉”と書いたのは、この旧小河内村にあった”鶴の湯”のことなんです。

湖底に沈められ、ポンプを設置するも使用されず、

実際に”幻の温泉”と言われてたらしいです。

その名も”鶴の湯トンネル”を抜けてすぐのところにある”源泉”。

残念ながら”ワケあって”現在では湧出を見ることはできないようですが、

ここからくみ上げられたお湯をタンクローリーで近隣の施設へ運んでいるらしいです。






その施設のひとつがコチラ、なんです。

とても清潔でキレイな浴槽に、濁りない透明の湯。

泉質は、アルカリ性の単純硫黄泉なんだそうです。

pH10はあるようで、底面はぬるぬるとしてました。

硫黄の臭いはほとんどしませんでしたが、

微少ながらもぬるぬる感があって、”悪いお湯”ではなかったです。

こんな変な言い方するのは残念ながら、

加水・加熱・循環・消毒、という温泉にとって最悪の処理をすべて行っているからで、

よく調べてみると、”東京都”の条例で決められているようなんですね。

愛媛県道後温泉本館が県条例のために”源泉かけ流し”ができず、

塩素消毒してることは有名ですね。






お役所ってのはホントに”不粋”ですわ。

でもこの”鶴の湯”は、処理後でもそこそこいい湯でしたんで、

本物の源泉で入ったら、ホントにいいお湯だったんでしょうね。

そういう意味でまさに”まぼろし”でした。